異性と二人きりで頻繁に食事に行ったら不貞?
夫が会社の同僚の女性と頻繁に二人で食事に行っています。これは離婚原因となる不貞行為にはならないでしょう。
シュシュ:食事に行った写真だけの探偵資料とかありますよね。あれで不貞の立証になるのですか。
弁護士:まあ色々議論があるところですが,微妙なところではないでしょうか。判例では性的関係を結ぶことという理解が一般的ですが、枕営業判決と同様に夫婦共同生活の平和の維持を乱すのであれば損害賠償が認められる可能性も否定はできません。
シュシュ:平成8年の最高裁判例の保護法益だよね。
弁護士:うん。ただ、現実のところ、夫と同僚の女性との関係や食事に行く頻度、その後の過ごし方などの事情が把握されていることが多いと思います。実際のところは、不貞行為は、事実認定する決め手に欠けるが心証としてはクロという場合に、裁判官としての賠償を認めているように思います。
シュシュ:離婚の「不貞行為」はどうなるのかな?
弁護士:そうなんだよね。「不貞行為」∔「婚姻を継続し難い重大な事由」を併せると、正常な夫婦関係を営む意図がないとして離婚原因が認められてしまいます。そうなると、離婚慰謝料を不真正連帯債務で、負担しなければならなくなる可能性は否定できません。ただ、性交渉の事実認定ができないときは、それほど高額な金額にはならないでしょう。